南仏の小都市に数日間滞在しました。
観光地じゃないので知名度は低いですが、歴史ある美しい町です。
家を出てから飛行機を乗り継ぎ、宿の扉を叩くまで20時間。
遠いようで意外に近い。さすがに体力的にはしんどいですが。
翌朝、時間があったので近所を歩き回りました。
夜遅く到着したため分からなかったのですが、周辺の景色が想像以上に素晴らしく、久々に楽しい散歩です。
水道橋のたもとでは露店市場が開かれ、早朝から賑わってます。
小高い丘に上がると視界が開け、明るく乾いた地中海の風が頬を撫でる。
ぐるりと360度、南は海、北には緩やかな丘が連なっているのが望めます。
心が自然と満たされる風景。
町の中心部は石造りの建物が狭い路地を挟んで立ち並び、迷路のようになっている。
石畳の小路を歩くと、カツカツと靴音が本当によく響きます。
それがいかにもヨーロッパらしい風情。
当地では失業率がとんでもなく高くなってますが、地方都市のせいか、物乞いやホームレスといった人たちがほとんど目につきません。
だけどここでもやはり、名物のデモに遭遇しました。
何を言っているのか、よくは分かりませんが、馬のお尻に付加価値税の値上げ反対と書いてありました。
泊まったのは静かな住宅街にある、個人経営の小さな宿。
主人が1階に住み、客室は2階に4部屋という構造。
看板のないごく普通の民家なので、盗難などの心配がありません。
2階の中心にダイニングキッチンが備わり、大テーブルを囲んでゲストが食事をとるというスタイル。
シャープでモダンなインテリアです。
もちろんキッチンは誰もが自由に使えます。
この手の宿は安くて便利で安心ということで、家族連れや女性グループに人気です。
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