2014年1月13日月曜日

カゴの中


のぞき趣味がありまして。
いえ、手鏡や携帯でとかいうあれじゃなくて、レジで行列している際に、お隣のカゴの中をちらりと観察するだけです。
年齢性別、嗜好、家族構成などがカゴの中に如実に表れて、少々待ち時間が長くても退屈しません。

私の住む地域は裕福なご老人が多く、カゴの中には上等な牛肉や魚、果物がふんだんに詰め込まれてます。
長寿の理由はこんなところで分かります。
若い人は、お菓子類が目立ちます。
外食が多いから調理なぞしないのでしょうね。
子育て中の人は、子供用のお菓子もそうですが、なぜか出来合いのおかずが多い。唐揚げなんかの揚げ物が目立ちます。
もうちょっと栄養バランスを考えた方がよくないかい?などと、心の中でそっと呟く。

ちょっと悲しいのが、いかにも一人暮らし風の男性高齢者。
大型サイズの焼酎に、巻き寿司やらおかず類がほんの少し。
たまに紙おむつを買っておられる人がいて、きっと奥さんの介護をされているのだろうと思うと心が痛む。
単身赴任。
栄養に気をつけるよう言われているのか、缶ビールと並んで殊勝に野菜サラダが入っています。
それにしてもひどくお疲れのご様子。

不思議とどのカゴでも共通しているのが、ペットボトルの多さ。
中身は様々でも、とにかくペットボトルが多い
世の中から、ふつうに水道水を飲んだり、お茶をいれたりする習慣が消えたのだろうか。
私の場合ペットボトルと言えば、せいぜい料理酒や醤油を買ったときくらい。
そのほうが石油を浪費せずにすむし、そもそもお財布に優しいじゃありませんか。
つまらないお節介を呟いてます。

私のカゴ?
お見切りの野菜や賞味期限の近くなった食品など、見栄のない、こざっぱりした品々ばかり。
見る人によっては、極めて残念な内容です(笑。
そんな調子ですから、一度の買い物で千円を超えることなど滅多になかった。
ところが最近、千円越えが当たり前になりました。
本格的に食料価格が上昇してきたようです。
値段は据え置きなのに、内容量が減少するケースも増えている。
円安と世界市場における大豆や小麦、原油や肥料価格などの価格高騰がダブルパンチで効いている。

小さなカゴの中には、世の中のあらゆることが詰まっています。
行列が長くなったとき、素知らぬ顔して、ちらりと隣のカゴを観察するのも一興ですぞ。

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