大型IPOでイーロン・マスク氏の個人資産が一気に160兆円に達したという。
自分が具体的に想像できる金額はせいぜい10億円程度なので、その価値を測る物差しすらない途方もない金額である。
ただ、漠然と感じたのは、たったいま世界に不吉な号砲が鳴ったということだ。
これから想像することすらできない資産を有する人々が次々に誕生する一方、日々の暮らしを維持するのが精一杯の人たちが激増する社会、つまり極端な二極化社会が到来する時代の幕開けだ。
世界中で起きる貨幣価値の際限ない下落と、同時進行の資産価値の急上昇。
持たざる者はいくら働いても決して豊かになることはなく、持てる者はただ眺めているだけで限りない豊かさが約束される社会がやって来る。
嘗て日本には「一億総中流社会」という穏やかで平和な社会があったが、あの奇跡のような社会を夢見ることすら許されない厳しい時代に突入してしまった。
いま自身を中流と感じる人たちは、もはや存在しない社会階級にしがみ付いているだけだという事実すら理解できないほど社会が分断されたと考えるべきなのだろう。
ぼくは老人で、穏やかな余生を送ることだけが望みなのだが、そんなささやかな望みすら贅沢だという時代が到来するとは、コロナ禍前までは想像することすら難しかった。
なんということだ!
途方もない資産を持つ者と持たざる者の二極化は、マルクスの資本論ではなかなか説明できないのではないかと思います。それを理論として論証することはできませんが。
返信削除もう一つ私が懸念するのは、言うまでもなくAIの急激な進化です。高い知性を持つAIを搭載したヒューマノイドロボットが私たちの暮らしに進出したとき、この社会はどうなってしまうのか。SF好きの私としては、大変興味深くもあり、恐ろしくもあります。少なくとも、今私たちは人類史上最大にして根元的な転換点に立っていることは間違いないと思います。
コメントありがとうございます。
返信削除「歴史は韻を踏む」と言われます。
100年前、突然パンデミックが起き多くの人々が犠牲になり、その後靴磨きの少年すら関心を示す株式ブームが起き、そしていきなり崩壊する。
続く世界恐慌の過程で社会が崩壊し、無産階級の歓心を買うリーダーが自らの野心のため戦争に突き進む。
時系列に違いがあるとはいえ、100年後の今、似たような人物たちが再び歴史の舞台に登場し、我々を巻き込んで不穏な未来に突き進んでいるように感じて仕方ありません。
それにAIという特大の変数が付加されると、自分の残り少ない人生がどのように翻弄されるのか想像もつきません。