会う人ごとに、「もう帰ってきたのか」とか「大丈夫だったの」とか訊かれます。
あんな凄惨な大事件が起きたのだから、周囲の人たちの心配も尤もなことです。
あの朝は出発を目前に控え、荷物の最終チェックを始めるところでした。
ところが何気なく手許にあったスマホを覗くと、在仏大使館から緊急連絡のメールが入ってました。
「パリ市10区・11区における銃撃事件・人質立てこもり事件,国立競技場における爆発事件の発生に伴う注意喚起」と・・・。
慌ててネットで確認すると、信じられないような情報が次々に飛び込みます。
まず気を落ち着け、食事をしながら対応を話し合い、結局は旅行には行かないという決断をしました。
実は、今年1月の襲撃事件のあと、再び同様の事件が起きるのではないかという不安が、ずっと頭の片隅にありました。
もし、滞在中にそのようなことがあれば、いかなる対処をすれば良いか、個人ではまったく判断がつかないからです。
それで何とか対策がないものかと探し出してきたのが、「たびレジ」という外務省の緊急時情報提供サービスでした。
これが、まさかこのようなかたちで役立とうとは、まったく予想外のことでした。
それにしても、今回の事件現場の周辺は割合と縁のあるところで、しかも滞在中にライブや劇場に足を運ぶというのも毎度のことであり、もし出発スケジュールがもっと早ければ、もしテロの目標が違っていたら、自分だって事件に遭遇する可能性は絶対にないと言い切れない危ない状況でした。
もしかすると、という漠然とした不安感を覚える程度の感覚では、危機管理としては大甘だったということになるのでしょう。
それでちょっと驚いたのですが、修学旅行中の高校生が多数現地にいたという事実です。
地球上に絶対安全な場所などないのは当然ですが、それでも世間知らずの高校生を集団で連れて行っていい場所と悪い場所があります。
私が責任者なら、少なくとも1月の事件を知っていたら、絶対にあのような場所に物見遊山に連れて行かないだろうと思います。
そもそもが、海外それも遠くヨーロッパまで大金を払って修学旅行先にする必要性なんて、どこにあるのでしょうかね。
海外で遭遇する彼らの姿を見るにつけ、いつも疑問に思うわけです。
2015年11月23日月曜日
2015年11月3日火曜日
旅支度
恒例の旅行が近づいてきました。
かなり旅慣れてきて、最近では直前にならないと支度に取りかからなくなりました。
とにかくパスポートとエアチケットさえ押さえておけば、あとはなんとかなるだろうという調子です。
しかしそんなふうに甘く見ていると、あとで痛い目に遭うかもしれないので、今回は初心に戻り慎重に準備をしています。
特に、夫婦二人して毎食時の薬が欠かせなくなったので、健康管理の手抜きだけはあり得ないのです。
何より最初に、いつも通りに自家製旅行手帳を作成しました。
旅程と、日誌、重要事項を書き込み、大切な書類のコピーなどを挟み込みます。
例年とは違うのは、今回から皮革のカバー(写真右)がついたこと。
内側に複数ポケットがついていて、チケットや名刺、それにパスポートなどを納めることもできるのです。
これとスマホがあれば、向かうところ敵なしです。
そしてこれは教わったことですが、スマホで無くしては困る書類などをすべて撮影しておくと良いのだそうです。
言われてみれば確かにその方が楽ちんです。
しかし、肝心のスマホを無くすと一巻の終わりなので、フェイルセーフの見地からやはり旅行手帳にもコピーを入れておくのが確実でしょう。
もし両方無くなると、、、、以前それに近い緊急事態がありましたが、取り敢えず旅券さえ身につけていれば、あとは何とかなるものです。
ええ、もちろんまっ青になり、腰が抜けそうになりましたけどね(笑。
登録:
投稿 (Atom)
-
40年近く前の頃だが、日本で最初に発売されたパソコンで、戦争ゲームを楽しんでいたときがあった。パソコンゲームと言っても今のような動画を楽しむものでなく、むしろ将棋ゲームに近い戦略ゲームと言ったようなものだ。ゲームの内容は、歴史上実際にあった有名な戦争を下敷きに、プレイヤーがどうや...
-
「 日本の「安心」はなぜ、消えたのか 」 山岸敏男 安心社会の原理とは、固定メンバーの相互監視によって集団規律を維持し、安全コストを最小限に抑えようとする社会原理。相互監視という機能に依存するので、リスクをとって他人を信頼する必要がない。ただし、他者を排除する必要があるので、...