2007年4月1日日曜日

サンクチュアリ


幹に手を触れると、荒い木肌は想像してたよりずっと温かい。木にしがみつくようにしてカメラを構えると、ずっとそうしていたいような安心感に満たされる。そして、そのままの姿勢で、梢の方に向かってシャッターを切った。


足元の柔らかな土の間からは、様々な種類の草木が芽吹いていた。日当りの悪い木陰には、今しがた開いたかのような瑞々しい双葉が、光を求めて懸命に背伸びをしている。日のあたる斜面に、名前を知らない白い花が開花して、まるで子供が笑っているように見えた。


薄く柔らかな緑の葉をつけているのは、ハナモクレンではなくて、たしかコブシの方だったような。いつもそれで混乱するが、きっと花にとってはどうでもいい問題なんだよね。

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