
大地震の後、ラジオをよく聴くようになった。眠れない夜には本を読むより、ラジオの声を聴く方が気持ちが落ち着くからである。それからもうひとつ、新しいラジオを買ったことが大きい。それまでは、電源コードに繋がれたラジオを共用していたので、自ずから必要なときだけのラジオだったが、電池式のラジオを加えたおかげで、好きなときにどこででも聴けるようになった。
電池式のラジオなんて、何を当たり前なことをと思われるだろうが、実はそうでもない。これまで、ちゃんとしたスピーカーの、予約録音ができて、電池式のポータブルラジオというのが存在しなかったのだ。たとえ性能のいいラジオでも、電源コードに繋がれていれば、ベストの受信が得にくく、聴く場所が限定されるわけで、それらの欠点を解決したのが、今回のラジオだったというわけだ。
録音はICチップに、内蔵メモリで4ギガ、さらにメモリカードを加えれば、無制限に録音ができるのが嬉しい。ラジオを聴かない時は、受信状況の良い場所に置いて、せっせと予約録音に励む。そして、聴くときは自分の都合の良い場所で、必要ならばメモリカードを抜き出して外出先でも聴ける。いままではハードディスクの録音だったので、それをするには手間だったのだ。
休日の昼下がり、雑用をこなしながら、録音した番組をぼんやりと聴く。これがいいのだ。本日のメニューは、堀江敏幸原作のラジオドラマ、「レンガを積む」。とある地方都市で小さなレコード店を営む男の話。テレビでなく、ラジオだからこそ相応しい、上質の短編ドラマだった。
お久しぶりです。
返信削除ラジオといえば、中学生の頃にカセットテープでエアチェックが日課でした。しかし、昨今はICチップやカードで録音できるなんて知りませんでした。
我が家は、なぜかラジオの受信状態がよくないので、車に乗るときしか聞きませんが、堀江さんのラジオドラマなんて素敵ですね。ぜひ聞いてみたいものです。
leftyさん、お久しぶりです。
返信削除エアチェック、懐かしい響き!
わたしも中学高校と、さんざんお世話になりました。
何しろ当時は、まだ貸しレコード店というものがなく、一番手軽でしたものね。
leftyさんのお住まい、受信状態が悪いということですが、それならインターネット・サービスを利用されては如何でしょう。
パソコンでradikoを使えば、雑音のないクリアな放送が楽しめますよ。