It's a Sony・・・


 たぶん、現在の若い世代にとってはソニーはなんの魅力もない会社でしょう。
そりゃアップルの方が気が利いてて、センスいいですもの。
比較する余地すらないくらい、アップルの製品はかっこよくて、世界中の若い消費者の憧れの的です。
ソニーはアップルばかりじゃなく、どこかの新興エレクトロニクスメーカーと比べてさえ、ブランドイメージの冴えない会社として見られている。
金融会社の格付けによると、ソニーの株券はもはや紙くず扱いといいます。

先頃、ソニーが遂にパソコン事業を売却するというニュースが伝わりました。
もうパソコンの時代も終わりだし、それをあえてソニーが作り続ける意味もないということか。
不得手な分野は切り捨てて、得意分野に経営資源を集中しようとしているのでしょうが、えーっと得意分野ってなにがありました?
素人の私には、稼げそうなのは映画や音楽などのソフト関連事業か、金融事業くらいしか思いつきません。
ひょっとすると最終的には製造業をすべて止める覚悟なんだろうか。

ソニーの輝かしい時代を知る世代としては、このような惨憺たる有様が寂しくてたまりません。
その当時技術的には、ライバルより飛び抜けて優れていたわけでなかったと思う。
違ったのは、ソニーはいつも若い世代を引きつける、先端的で垢抜けた商品を出し続けたことでした。
ライバルより高価だったけど、持っているだけで虚栄心が満たされるような、ソニーの商品には確かに強いオーラがありました。

創業して日の浅いアップルが日本に上陸した頃、ソニーはすでに最初のパソコンも出してました。
アイドル歌手がテレビで盛んに宣伝してましたが、今では覚えている人も少ないでしょう。
しかし商品名こそ洒落てましたがパソコン自体には魅力がなく、わたしはMacの方を欲しいと思った。
規模や知名度において両社には雲泥の違いがあったが、ことパソコンに関してはすでにアップルに魅力があったのです。
当時の若いユーザーの意見に本気で耳を傾けていたら、いままでのような間違いをすることもなかったろうと思う。
歴史にifは無意味ですが、独自のパソコン事業などに手を出さず、ソニーを尊敬していたアップルと提携していれば、その後の展開はずいぶんと違ったものになったでしょうに。

もはや使うことはないのに、いまだ捨てきれずにいるテープレコーダーがあります。
小さな筐体の中に、これ以上ないだろうというくらい高性能を詰め込み、その仕組みの精緻さがデザインにまで現れています。
アナログの機械なので、金属のずっしりとした手応えがある。
後発企業が一朝一夕には決して模倣出来ない、豊かさや贅沢さを感じさせる商品です。
きっと今の時代においても、同じものを作れと言われても、そう簡単な話じゃないでしょう。

ソニーに不運だったのは、やはりデジタル技術の進歩が早すぎたこと、つまり後発企業のキャッチアップを簡単に許す環境が早く到来したこと。
そしてiPhoneやiPadの登場で、カメラ、テレビ、ラジオ、携帯、ゲーム機すべて、ソニーがかつて得意としていた商品が不要になったこと。
くわえてやはり、創業者以降の経営者達が全員アホだったことに尽きる。

そうそう、昨年、新しいコンパクトデジカメを買いました。
写りは兎も角、カメラの雰囲気といい、手に持った感触もよかったからです。


It's a Sony・・・・・・

ここにもちゃんとファンがいることを忘れないで下さいね。

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