定食屋にて

このところ定食屋で夕飯を食べる日が続いてます。
同じ店ではつまらないので、ときおり違うところにも行くわけですが、そこでいろいろな発見があって面白い。

代表的定食屋チェーンのO。
場所によるのかもしれませんが、以前はサラリーマン風の人が多かったと記憶してます。
現在は、お年寄りや若い親子連れが目に付きます。というかもはや多数派か。
それに、年齢を問わず女性の一人客が多い。いわゆる「おひとりさま」ですね。

かつて定食屋が家族経営で細々と行われていた頃、昼は別として夜の客層はおおむね男性で、女性客は若い人を除くと珍しかった。
おまけに定食屋で子連れなんていうのも見たことありません。
それが今じゃ普通ですもん。

家事のアウトソーシングが進んでいると言われます。
これ、一人暮らしやお年寄りは分かるのですが、子育て中の母子ってどういう理由があるのでしょうか。
それに同年配のグループでやって来て、ワイワイと楽しそうに食事しているのを見てると、どういう暮らしなんだろうかと気になるところ。
親御さんの年齢から察するに、子供の頃からファミレスになじんでいるので、ふだんから外食するのに全然抵抗がないのかもしれません。
私の世代は、外食というと典型的なハレの行事で、晩飯は基本、家で食べないと落ち着かないのです。

中華料理チェーンのH。
Oと違って白髪の爺さん達が多く、ビールを飲みながら、思い思いに悠然と野菜炒めや餃子をつついておられる。
ところで昨夜、Hで料理を待っていると、珍しくちょっと派手目の女性が一人で入ってきた。
そして隣のテーブルに座るなり、タバコに火とつけ、ふうっと一息に煙を吐き出した。
ちかごろ大手の飲食店でタバコの吸えるところは珍しいので、思わず周りを見渡すと、確かに他にも紫煙を燻らせている人がいました。
私はやりませんが、そういうくだけた雰囲気は好きですね。
重箱の隅をつつくがごとく、過剰に人権を振り回す社会は窮屈ですから。

注文したのは中華の定番、ニラレバ炒め定食。レバーがたっぷり入って満足でした。
お隣の女性は、メニューも見ずにいきなりモツ野菜ラーメンを注文して、それが妙にお似合いでしたねえ。
50年代のジャズが流れる清潔でおしゃれな定食屋より、私のようなおじさんとしては、場末感たっぷりのこういう店の方がくつろげます。
ただ、店にテレビを置いてないのが残念。
客はみんな一人なんですから、テレビの音が流れていないと退屈ですよ。

むかし「一杯のかけそば」騒動というのがありまして、油臭い支那そば屋で遅い昼飯をとっていたら、ちょうどテレビで涙ながらに朗読していたのを見たことがあります。
それが取るに足らない実に陳腐なストーリーだったので、なんでそんなものが流行っているのか不思議に感じたものです。
案の定、瞬く間にブームは終わりましたが、渦中の人その後どうしておられることやら。
先日からある有名作曲家のスキャンダルで盛り上がっているようですが、いつの時代でも不自然に持ち上げられる人や作品には、どこか怪しいところがあるという感覚が大人のセンスであろうと思います。
それにしても、作曲家の存在そのものが虚構だったというのですから楽しいお話です。
実際ここは怒るところでなく、大いに笑うところじゃないでしょうかね。

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