2007年7月11日水曜日
ジャッキー&ロイ
Amazonから注文していたCDが届いて以来、このところそればかり聴いている。半世紀にわたり、夫婦でジャズを歌い続けたジャッキー&ロイ初期の作品である。それなりにジャズボーカルを聴いてきたなかで、これはわたしにとってベスト10には入れたいほど愛着のあるCDなのだ。
もちろん歌唱力は文句のつけようがなく、むしろそれ以上に、二人のコーラスからにじみ出る温かい情感に魅了される。夫唱婦随というと嫌われるだろうが、ロイの誠実なリードやジャッキーの深い信頼が、聴き手にえもいえない安心感と幸福感を与える。そしてなんといっても、ジャズボーカルの楽しさを満喫させる、小粋で洗練されたコラースの完成度はちょっと類を見ないほどである。さらにもうひとつ、ジャケットのデザインも見逃せない。中身に負けないほど、垢抜けていて、そして少し尖った感じがかっこいい。
以前、同じものをLPレコードでも持っていたのだけれど、レコードをまとめて処分して以来、不用意に二束三文で売り払ってしまったことをずっと後悔していた。それが偶然、再発売されていることを知り、本当に久しぶりに愛聴盤との再会を果たすことが出来たのである。蒸し蒸しとした不快な天候が続く毎日だが、そんな時こそ楽しい音楽を聴いて心の除湿といきたいものだ。
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