
このところ、食後の片付けが大変なので、もうすこし便利にしてもいいじゃないかという話になり、流し台の上にフックを取り付けることにした。乾きにくい洗い物などを、一時的に風通しの良い場所に吊るすためだ。しかし、フックやレールが剥き出しだと不細工なので、それらが目立たないようにライトボックスの内側に設置することで妥協が成立した。

果たして、台所でフックを使い始めると、これが非常に具合がいい。普通の家庭では当たり前だろうが、今の今まで、洗ったものを吊るして干すという習慣がなかったので、余計に新鮮なのだ。当初は、目の前にものがぶら下がっている状態が気にはなったが、それも深夜から朝までなのですぐに馴れてしまった。そして、そのごちゃごちゃが台所らしい落ち着きを演出し、むしろ好ましくさえ感じるのだ。多少の乱雑さは、整理整頓の隠し味かもしれない。
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