2008年8月12日火曜日

昼ごはん

今より子供に厳しい時代だったせいか、寝坊はだめ、夜更かしもだめ、偏食もだめ、テレビは原則8時まで、何が何でも日暮れまでには家に帰ること等々、いつも口やかましく言われて育った。そして夏休みともなると、それがいっそう厳しくなって、早く学校が始まってくれないかなあ、なんて思っていた。だから、早く大人になって、自由気ままに暮したいと願ったものである。

誰からも文句を言われない大人になったわけだから、今日の昼ごはんは気ままに、コップ酒とチキンサラダのサンドイッチ。サンドイッチには粒胡椒を利かせ、コップ酒には氷を放り込んで、一時の暑さ凌ぎをする。本当は水風呂に浸かりながら食べたいのだけど、それでは行儀が悪すぎるので、風の通りのいい場所に座って食事をした。少し酔っ払って、夏風に吹かれ、セミの声を聴きながら思い出すのは、やっぱり長い夏休みのこと。

今となって思うのは、ボクはかなり親孝行な少年だった。だって、夏休みになって、オヤジが海に行きたいといえば黙って付いて行ったし、富士山にご来光を見に行きたいといえば、途中でへばることなく最後まで付き合ったし、合気道の練習相手にもなったし、キャッチボールだってしてあげた。そりゃボクだって楽しかったけど、オヤジは絶対にボクの何倍も楽しかったはずだ。それを一度父に確認したいと思っているのだが、果たして父は覚えているだろうか。それから親孝行らしいことをしていないので、いまだに訊けずにいるのである。

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