2008年8月16日土曜日

オクラの花

「親の小言と茄子の花は千にひとつの無駄もない」 、という諺どおり、ナスの花が咲くと必ずといっていいほど実をつける。しかし、実際に栽培するとよくわかるが、鉢やプランターに植えたナスには嫌というほど虫がつく。運悪く虫がつくと、それまでの努力は水の泡。殺虫剤を使うと話は早いが、自分の口に入れるものに殺虫剤が残ると怖いので、結局は手作業で駆除しなくてはならない。その手間隙を考えると、よほどの拘りがない限り、ナスは買ってきて食べるものという結論に落ち着いた。

ナスほどではないかもしれないが、オクラも律儀に実をつける植物だ。それに加えて、ナスと同じ環境で比較した訳ではないので断言できないが、オクラは虫がつきにくいという特徴があるようだ。なので、実際のところ、ナスよりよほど「千にひとつの無駄がない」植物かもしれないと思う。そしてナスの花も可憐で悪くないが、オクラの花の美しさはちょっと格別なのだ。たとえ実をつけることがなくとも、花だけでも十分に楽しめるというのは、ベランダ園芸家にとってはうれしい話である。

毎日のように花が咲き、それからしばらくたってかわいいオクラの実が取れる。ほんの少しずつなので、食卓の主役を飾ることはないが、それでも育てたぶんだけのお返しが得られるのは、気分のいいものである。刻んで冷奴に乗せたり、一杯分の味噌汁の具になったり、サラダの隅っこに隠し込んだりと、意外に活躍のフィードは広いのだ。今朝は珍しく、3本ものオクラが同時に収穫できたので、何を作ってみようかといろいろと考えているところ。

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