ジーンズ

ジーンズといえばリーバイスしか穿いたことがない。しかし、先日のことだが、久しぶりにいつものジーンズショップに行ったものの、意外に高い気がして手ぶらで戻った。それが原因で、妻はすこし腹を立てていた。「もう古いジーンズでは出歩かないで。」と厳命を受け、困り果てていたところに、タイミングよく衣料品店のバーゲンチラシである。「今日は絶対に買うからね!だから付いてきて。」と、強く言われて渋々幹線道路沿いにある衣料品店に行く。新聞で読んで知ってはいたが、店内は買い物客で予想以上に混んでいて、昨今の不景気とは無関係の繁盛ぶりである。

値段を見ると、おお!安い。これがデフレというやつだ。今までリーバイスに特別な拘りがあったわけでなく、あれこれと探すのが面倒なだけだったので、品質に問題がなければ何でも良かった。実際に商品を手にとって見ると、いつものと特段に違うというわけでなく、縫製もしっかりしている。これで文句を言ったら罰が当たる品質だ。平凡なデザインと色とサイズの、ありきたりなジーンズを選んで、すんなりと一件落着した。

ずっと前に、ここの経営者夫妻とすれ違ったことがある。街角の小さな洋品店で、わたしの後から入ってきたのが彼らだった。メディアで頻繁に見る経営者の方が商品を観察している間に、のんびりとした感じの奥方は品定めをしている。しばらくして奥方が、「いいのがあったけど、ユーロがあと少ないし、どうしよ。」と言うと、夫のほうが「ごちゃごちゃ言わんと、気に入ったなら買うたら?カードがあるでしょ、カードがっ。」と、夫婦漫談風ののりで会話していた。日本の勝ち組の代表のような人が、ありふれた普通の洋品店で、私たちと同じように買い物をしているのを、ちょっと面白く感じたものだ。それにしても、なんであんな店で買い物していたのか、今もって不思議である。

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