2008年10月17日金曜日

元気でさえいれば

わたしは、駅のプラットホームでも横断歩道でも、決して先頭には立たない。車を運転している時は、前より、横や後ろを見ている時間が長い。列車は必ず2両目以降に。そして、いつだって、今、災害が起きたらどうしたらいいかを念頭において行動している。実際に、それで命拾いをしたことがあるので、仮に最悪の事態が来ても、それは運命だという覚悟もできている。もちろん、これまで他人や国に守ってもらおうなんて、これっぽっちも考えたことがない。

だから、自分がすべきことをした以上は、あとは思いきり楽観的でいるべきと思っている。個人の努力で対処できないことを、いくら心配しても無意味なのだから。そして、さらに言うと、どんなに恵まれなくても、生きているというそのことだけでも、それを感謝するくらいの謙虚さがあってしかるべきだとも思う。人類の歴史の過程で、どれほど多くの人たちが、理不尽な仕打ちを受けてきたかを考えると、現代に生きるわたしたちは、過去の人たちに比べていかに幸せかが理解できようというものだ。

さて、わたしはこれまで、といってもそれほど長くもないが、それなりに平和に過ごしていたつもりでも、結構いろいろな災難に遭遇している。思いつくだけでも、オイルショックがあり、原発が爆発し、交通時にあったり、大地震が起きたり、バブルが崩壊して銀行が次々潰れ、大規模なテロの危険にもさらされたりした。そういった事件を潜り抜け、今年の秋も、何時もと同じように、のほほんと美しい月を眺めている。

直感的には7対3以上。それくらいの確率で、いよいよ個人の努力ではどうにもならない大変な時代に入ったように思う。数日前までは、まだ認められなかったが、ここに至って見たくなかったものが否応なく目に入ったきた。自分のこれまでの生活を考えると、なんで海の向こうの連中のしりぬぐいをしなくてはならないのだという思いが強いが、まあそれが人生なんだ。「元気でさえいれば、何でもできるよ。」という、大先輩の言葉を噛みしめたい。

2 件のコメント:

  1. 匿名18.10.08

    久しぶりに骨のある文章を読みました。そんなatoさんに、下記の文章を紹介させていただきます。

    http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2008/10/1-0fd3.html

    梅田望夫氏は「ウェブ進化論」の著者です。
    今の時代に生まれ落ちた幸運に感謝しつつ、竜王戦を堪能するつもりです。

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  2. ギャンブラーさん、おっさん達の気持は皆同じなんですな。大変な時だからこそ、家庭や会社で、余裕のあるところ見せなくてはと。我々が不安げな顔してちゃ、本当にシャレになりませんものね。うちでも予定通り旅行するから、ちゃんと準備するようにと申しつけています。もちろん、疑わしそうな目してましたけど。笑)

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