2009年8月16日日曜日

晩ご飯とテレビドラマ


自炊が面倒になって、今夜は外食にしようと思ったが、プランターの葉っぱたちがすくすく育つので、やっぱり放っておけなくなった。夕飯の材料を物色しにスーパーに行くと、昨日までと打って変わって、店内はとても混雑していた。昨夜は老人と留守番のオヤジばかりだったのに、赤く日焼けした若い家族連れが増えて、久しぶりに店に活気が戻る。明日からは平常運転、鏡に映った自分の顔が、ずいぶんと青白く見えた。

ルッコラが食べ頃に育ったので、今夜はポークソテー。ローズマリーを添えてソテーして、油の臭みを軽くした。ルッコラの上にポークソテーを載せ、粒マスタードで食べる。サラダはもう10日以上冷蔵庫にあった最後のトマト。塩とコショウ、オリーブオイルとバジルの組み合わせで、あっさりと仕上げる。

長く個食を続けていると、食事が寂しいのでテレビを見る習慣がつく。今夜は運良く、立て続けにいい番組を見ることができた。一つは「日曜美術館」。ルーシー・リーの陶器のボタンを巡るお話。そしてもう一つは、戦時下の大審院を描いた「気骨の判決」というドラマ。国家総動員体制という異常な政治状況の下でも、圧力に屈することなく法治主義を貫いた裁判長がいたという。しかも現在と違い、当時は司法権の独立は限定されていた。法治主義とは、恣意に流れる人治を否定して、法に基づく公平な政治を実現する近代的政治原理。文明国を標榜する以上、法治主義は最低限の要請である。それにもかかわらず、この平和な時代につまらない理屈をつけて合憲判決をごり押しする最高裁判所は、文明の価値や私たちの国、そして国民をもコケにしていないか。もしかすると、あのNHKですら、そういうふうに思っていたのだろうか?静かだが強い力を持った、久々に感銘を受けたドラマだった。

6 件のコメント:

  1. lefty18.8.09

    「気骨の判決」、うっかりしていて見損ねました。主演、小林薫さんですよね。
    最近、新聞を郵便受けからとるのが遅くなり、番組チェックも当然遅くなり、そして逃す、というパターンが多くなっています。
    なかなか見ない連続ドラマだけが、毎週予約で増える一方です。
    NHKですから、再放送に期待するしかないですね。

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  2. いいドラマでしたよ。小林薫の役作りがすばらしかったですが、それ以外にも、とくに國村隼が印象的でした。

    わたしもよく見逃すので、一週間に一度サイトでチェックして、メールで通知するようにしています。それでも、なんだかんだで忘れますけどね。

    「毎週予約」ということは、ビデオテープじゃないんですね。ウチ、それができないので面倒なんです。

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  3. lefty19.8.09

    ハードディスクは本当に便利ですよ。
    観たら捨て、観たら捨て。でも、使い捨てにならない(笑)。
    ただし、前述のとおり、いつでも観れると思い、溜まってしまいます。そして、満杯になって慌てて観るか、ディスクに焼くが、焼いてしまうともう観ない、という悪い点もあります。
    でも、絶対お勧めです。

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  4. つまり、最新のレコーダーの場合、自分で番組を編集するのと同じわけですか。
    そういう具合だと、テレビの見方が完全に変わってしまいますね。

    私もアナログ放送が終了したら、是非検討したいです。それまで、今の機器が持てばいいのですけど・・・。

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  5. lefty28.9.09

    ようやく再放送が決定しました。10月10日午後4時30分からNHK総合です。
    楽しみにしています。

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  6. leftyさん

    おや、再放送決定ですか。よかったですねー。
    わたしの方も、来週から「刑事コロンボ」シリーズが再放送されるので、今から楽しみなんです。
    古いけど、駄作の少ない、どれも見応えのあるドラマですよ。

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