居酒屋にて

今夜は行きつけの居酒屋で、地球を半周分する楽しい話を聞かされ、それでは、地球の果てのどこかの飲み屋でご一緒しましょうという約束をする。通常ならば、孫の話で盛り上がりそうな年代の、しかしどう見ても永遠のプレイボーイにしか見えないおっさんに、男として限りないエールを送る。男の色気というのは、やっぱり無限の煩悩から醸成されるのだね。

そして私の隣のもう片方には、世界的名優が座っておられて、お互いこの店だけの十年来の顔見知りだが、いつも黙礼するだけの間柄。馬鹿話の輪に加わっていただこうかと思いつつ、もしかすると一人で心地よく飲む酒の邪魔になるのではと、いつも声をお掛けするのを遠慮している。伝え聞くところによると、人見知りする性格だが、実際はほんとうにお馬鹿なおっさんだとか。お先に失礼、との声で見送ると、これから昆虫採集でも始めるのではという格好。闇夜にサングラスで、お宅まで無事に帰れるのだろうか。

呑むのがいいことだとは無条件には思わないけど、その引き替えにすること以上に実り豊かな人生も用意されているような気もする。まっ、人生色々ということで、今夜はお休みなさい。

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