ジャム作り

今年になって、あまり休みを取っていなかった。年初から自然災害、身内の不幸、全世界を巻き込む金融カオスと、まったく碌でもない出来事が続いている。それは廻り廻って、都会の片隅で細々と暮らす我が身にも、ちいさな波紋となり押し寄せた。もはやじたばたしてもどうにもならないと達観し、ならば骨休みと伊豆にある馴染みの温泉に行くと、今度は季節外れの大雨に遭遇した。まったく今年は、最後までついてない。



温泉からの帰途、国道沿いの産直店に立ち寄ると、棚一杯に瑞々しい野菜が並べられていた。温暖な土地柄ゆえ、ここはとりわけ野菜が美味しい。珍しさも手伝ってあれもこれもと買っているうち、たちまち両手が塞がってしまう。さて、今日の戦利品をどうやって食べようかと、助手席の妻と思いつくままに調理法を話し合った。



その夜遅く、先ずは買い求めた柑橘をジャムにした。立ちのぼる甘酸っぱい香りを楽しみながら、ゆっくりとガラスの鍋をかき回す。そして片手には酒のグラス。わたしには、この豊かな時間が何より嬉しい。ジャムは料理にも使うので、砂糖は極力控えめにする。ときおり味見をするが、今回のはかなり酸っぱい。癖の強いチーズにつけたら案外いけるかもしれない、などと想像しつつ、更にそれだけで夜更けの酒が進むのである。

コメント

  1. 見るからに新鮮な野菜や果物!おまけに値段も安いし。
    私も週末熱海の実家に帰っていましたが、同じ伊豆といってもスーパーや八百屋ではこれほど新鮮で安い野菜にはなかなかお目にかかれません。産直店ならではですね。

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  2. umeさん
    いつも温泉に浸かることより、むしろ地元の新鮮な野菜を楽しみにしているんです。
    特に、最近はアシタバが気に入ってしまって、近くのスーパーでは売っていないこともあり、毎回、たくさん買い求めてしまいます。
    かなうことなら、伊豆で畑を耕しながら暮らしてみたいなあ。

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