ささやかなプライド


ある映画で、ストリートギャングの女が、電車の向かいのシートに座る裕福な女の靴を見て、足をすっと引っ込めるシーンに感銘した。以前にも書いたことがあるだろうか。絶望的に貧しいが最低限のプライドは守りたい、という気持ちが痛いほど伝わる場面だ。わたしは他人の靴を、さりげなく観察する癖がある。上等かどうかじゃなくって、きちんと手入れされているかを確かめるために。そして靴の状態で、暮らしぶりや心の状態などをなんとなく想像している。

靴の補修剤が切れたので、久しぶりに売り場に行ってみると、いろいろな種類のものがずらりと並んでいた。ご時世なんだね。街中にも靴の修理屋が、それもちょっとオシャレな感じのが増えてきて、しかもいつも忙しそうにしている。そういう店のひとつに、靴の大修繕を頼んだことがあるが、できばえは上々で、しかもずいぶんと低料金だった。

で、今回選んだ補修剤は上の写真のもの。黒でも白でもなく、ナチュラルという、生ゴム系の靴底に馴染む色にした。補修したあとも、ごく自然な感じでぜんぜん目立たない。新品の靴を履く前に、すり減る部分を保護する感じで使うと効果的だろうと思う。

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