2012年6月6日水曜日

深夜の映画談義




行きつけの飲み屋で、珍しく映画の話題で盛り上がりました。きっかけは隣席の客の、「高校の頃は学校をサボって映画館に行って、ATGの映画なんかよく観たなあ。」という一言。これまで親しくしていたわけでなかったのですが、互いに印象に残った映画のシーンや台詞を話していると、旧知の仲のように打ち解けてしまいました。そうこうする内に、店のマスターやカウンターの遠くに座っていた客にまで話の輪が広がり、そのまま閉店まで楽しい時間を過ごすことが出来ました。

輪に加わった人たちはみんな、果てしなく続く不況の中で、家族を抱えて懸命に生きるおじさん達ですが、こと映画や音楽の話になると夢中になってしまいます。「大脱走って映画あるでしょ。」「あっ、いいな。」「晩飯の後、テレビで何気なくやってるわけ。それで、こっちは何度も観てるのに、結局最後まで付き合ってしまって、もうくたくたに疲れてるのにさ。」「その手の映画って、いつもそうですね。」「いやあ、まったく。」という具合で、いい年して宿題を終えていない小学生とぜんぜん変わりません。

ATGの映画、リストを改めて確認すると、かなり観てました。テレビ放映されにくい作品が多いのですが、不思議とよくカバーしてます。もっぱら10代から20代にかけてですが、よほど暇をもてあましていたのでしょう。高校生のころは、大学の自主上映のホールに紛れ込み、癖の強い映画を飽きずに眺めていたものです。見直したい作品が多いのですが、残念ながらそういう機会に恵まれません。

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