スピーカー、買いました。


手持ちのCDはすべてMP3ファイルに変換していて、CDプレーヤーで聴くことがなくなりました。それでMP3を聴く場合は、ほとんどヘッドフォンなんです。いくら大音量で聴いても気兼ねがないのはいいのですけど、いつもそれだとちょっと辛い。特に夏の暑い時期は、耳の中が蒸れますし。それで六畳間の手を伸ばせば届く距離で、ちょこっと鳴らす目的で探してきたスピーカーです。

そりゃ大袈裟な装置の方が絶対に音はいいのでしょうが、それを追求し始めると大変な道楽になります。特に私の場合などは、音楽を楽しむより煩悩に苦しむことになりそうです。それよりは音は犠牲になっても、自分の好きな音楽をふんだんに、気軽に楽しめる方が豊かになれる気がします。それじゃ全然味気ないといわれると、確かにそうなんですけどね、まあ人それぞれ分相応ということです。

写真に見てのとおり、辞書を数冊束ねたくらいのコンパクトサイズなので、鳴らし方に工夫が要ります。私はスピーカーを書棚に押し込んで、自然に低音が出るようにしました。加えてパソコン側の出力特性を適当に補正します。あとは如何に音楽を楽しむかという自分のオツムをチューニングすれば終了です。下手に手間をかけると、自然と音の粗探しを始めるので、ほどほどで妥協するのがいいのではないでしょうか。

肝心の音の具合はどうかというと、テレビやラジオの音よりずっといいのは確かなんですが、それ以上を求めていたわけではないので十分に満足です。部屋の中でこぢんまりと、整った風景を描く感じといえば伝わるでしょうか。小編成のクラシックやジャズボーカルなんかよく聴きますが、そういう傾向の音楽にぴったりです。何より全然置き場所を取らないし、お財布に極めて優しいというのが嬉しいです。それから全体の質感が高く、安かろう悪かろうという惨めな商品ではなく、しっかりと真面目に作っているという印象を受けました。

ずっと以前に民族音楽学の小泉文夫の本を読んでいて、レコードの批評をするのに秋葉原で買った安物のポータブルプレーヤーで聴いているとの記述に出会ったことがありました。オーディオ装置に関心が強かった頃ですが、それで一気に興味が醒めてしまいました。何百万円もの機械に囲まれて真剣に音の粗探しをするより、原っぱでウォークマンを気分よく聴いている方が楽しいよね、と素直にそう思えるようになったのです。それはさておき、また小泉文夫の本を読み返したくなりました。松岡正剛さんによる著作の紹介が素晴らしいです。

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