2013年12月30日月曜日

力蕎麦に缶詰

ようやく雑用も一段落しました。
あとは心静かに大晦日を迎えるだけです。


ただ賞味期限切れの保存食が何かと残っているので、年内までにそれらを食べ続けなくてはいけないというのが辛い。
お昼ごはんは、半年前に切れてしまった蕎麦に、昨年末に貰って冷凍していたお餅を乗せて力蕎麦。
餅は胃もたれするので好きじゃない。
なのにずっと餅責めの日々で、そろそろ普通のごはんが食べたいです。

そして今夜はタイ風カレーとパン。


専門店に負けない本格的な味なんですが、なにしろ所詮缶詰ですから。
なんというか、晩飯に缶をつつくというのは、ちょっと荒みますな(笑。
焼酎をかっくらって寝ちまおう、という気分です。

2013年12月28日土曜日

魔が差す

押し迫ってきました。
別に迫られる事情はないのですが、向こうから勝手に押してくるわけで。
それで締め切り効果が生じているのか、今年中にはなんとか片付けなくてはと、日々雑用に追われてます。

そういうときに限って、余計なことをしたくなるのが人間。
クリスマスイブの夜にスーパーに行ったら、玄関脇で残ったケーキを売っている女性が立っていました。
可哀想だなと思いながらも夜にケーキを食べる習慣なんてないですし、何となく売り子さんの視線を避けて見た先に、叩き売りのリンゴの箱が積み上げられていました。
おお安いと感動しつつも、この時期にリンゴを箱買いしても、一人ではどうしようもありません。
ふと、秋に全然ジャムを作らなかったことに気がついて、さてどうしたものかと迷ったあげく、結局リンゴの箱を抱えて戻りました。
こういうのを、魔が差したというのでしょう。


今回はいつもと違い、雑誌に載っていたレシピを試しました。
試みですから、ほんの少しだけ。
リンゴ4個使って約1キロ、フライパンにいっぱいです。


水を加えて蓋をして、一気に蒸し煮にするのがコツだとか。
で、柔らかくなったらゴムべらで潰して、砂糖を加える。
味加減は好みで適当に。
つきっきりにならないので、この方法は悪くないですね。
最終的に、2瓶分のジャムが出来ました。


2013年12月24日火曜日

ねがうこと



11月の末、旅先の町でクリスマスマーケットが開かれていました。
そこで出会った貧しげなカップルのことが忘れられません。
彼の方は小さなもみの木を大事そうに抱えていました。
そして彼女の腕の中では、生まれて間もない赤ちゃんが。
家族ができて最初に迎えるクリスマスなんでしょう。
マーケットを後にする若い彼らの後ろ姿を眺めながら、幸せが訪れることを願わずにはいられませんでした。

子供の頃、我が家でもツリーや電飾を飾ってファミリーパーティをしてました。
普段とは違い、テーブルには洋風の献立が並び、食後にはケーキが出ました。当時はどの家庭でもわりと普通でしたね。
もちろんサンタのプレゼントもありました。
今振り返ると質素なものでしたが、子供を喜ばせようとする親の気持ちがとても有り難かった。
私にとって大切な思い出です。

その後は、クリスマスの行事とはまったく無縁の人生で、クリスマスが来たからといって別段楽しいことはないのですが、このシーズンの雰囲気はいまだに大好きなのです。
クルマを運転していて、カーラジオから華やいだコーラスが流れてくると、しばし時を忘れてじっと聞き入ってしまいます。
そしてこの一年を思い返したり、家族のことを考えたりと、一人しみじみとしてます。


初めてのことですが、遠く離れて暮らす母に、クリスマスプレゼントを贈りました。
誰にとっても、幸せな日であって欲しいですからね。

メリー・クリスマス!

2013年12月22日日曜日

マクラにトースター

天気晴朗なれども波高し。
空気は乾燥し、風も吹いて絶好の洗濯日和。
ということで、連休初日から引き続き枕のお手入れ。


念のためタグの洗濯マークをチェック。
左から、水温40度まで、ドライクリーニング禁止、漂白禁止、アイロン、乾燥機禁止と・・・。
洗濯機の使用は一応OKとなってますが、ヨーロッパはドラム式が前提なので、渦巻き式の我が家では慎重に手洗いです。
羽根枕じゃないので、そんなに気を遣う必要もないのですけどね。

しっかり乾燥させて仕上がりを比べると、ホンモノの方がふっくら度合いがより大きい。
作業に慣れたこともあるかもしれないし、なんといってもこっちの方が新しいのだから当然か。
とにかくあと数年は余分に保ちそうなので、高価な分なんだか得した気分です。

その勢いを借りてもう一つ、かねてからの懸案、トースターの修理も行いました。
最近とみに具合が悪く、古くて販売元でも対応できないので仕方なく。
とにかく分解してみると、駆動部分がパン粉まみれになって、しかも錆のようなものまで付着。
そりゃ動かないわ。
丁寧に汚れを取り除いて組み立て直すと、無事なんとか復活しました。


今夜の晩飯は、テストを兼ねたトーストです(笑。


2013年12月21日土曜日

枕の手入れ

某カタログ雑誌で有名な健康枕なんですが、使い始めてから7年が経過しました。かなりへたって、ふっくら感がなくなってます。
本来なら買換えでしょうが、値段が値段だけに惜しい気がします。
ふと、発売元では推奨していないが、洗えばなんとかなるのではないかと閃いた。

善は急げ、さっそくチャレンジ!
しかしいきなり洗って失敗したら元も子もない。
ということで、捨てずに保管していた、先代の健康枕を実験台にして洗ってみました。
現在のと同じ程度に使っていた枕なので、へたり具合もちょうど同じくらい。
ぬるま湯を張って優しく手洗い、そのあと洗濯機で軽く脱水。
後は時間をかけて、じっくり乾かします。
新品の具合がどうだったか定かじゃないですが、明らかにふっくらと好ましい状態になりました。


ところがリフレッシュした枕をしげしげと観察していて、あることに気がついた。
微妙に、ブランド名が違っている。
どことなく紛らわしい(笑)
当時はさっぱり気がつきませんでしたねぇ・・・。
使い心地に変わったところはなかったですから。

というわけで、この連休はホンモノの方を洗濯します。
紛らわしい方はめでたく7年ぶりの現役復帰です。
何せイタリアだから、細かいことは気にしないのが流儀なんでしょう。


2013年12月10日火曜日

社会の木鐸



かつて南米チリで、サルバドール・アジェンデを大統領とする社会主義政府が誕生しました。
しかし軍事クーデターによってアジェンデ政権は倒され、多くの知識人や学生、ジャーナリストが投獄されたり命を奪われました。
その暴虐に対して残された妻や母親たちは、毎夜、台所でフライパンを叩くことで、軍事政権への静かな抵抗の意志を示したといいます。

むかし読んだ本に、以上のような記述があったと記憶してます。
静まりかえった夜の住宅街に、孤独なフライパンの音が響きわたる光景を想像してください。
ささやかな抗議かもしれないが、もしかすると次は自分自身の命が危ないのです。
彼女たちに、どれほど強い勇気が必要とされたことでしょうか。
それを思うと心が震えるような気がしたものです。

まもなく特定秘密保護法が公布されます。
表現の自由を著しく毀損し、ひいては民主国家の死を意味するとか、軍国主義への回帰につながるとか、様々なメディアによって危険性が指摘されました。
「普通の市民」と呼ばれる人まで、国会や官邸前で抗議デモをしているとの報道もありました。
額面通りに受け止めるならば、一大事です。

わたしは、民主主義の重要な担い手であり、もっとも影響を受けるマスコミ関係者が、どのような抗議行動をするのかに関心がありました。
なにしろ現内閣が民主主義を否定して戦争の出来る国にするのですから、彼らは命がけで抵抗するはずです。
大規模なストライキで新聞を休刊したり、放送電波を止めたりして、世間の耳目を集め「天下の悪法」を阻止するのだろうか。

しかし、なにもありませんでした。
もしかすると何らかの抵抗はあったかもしれませんが、少なくともそういう情報はこちらまで届きません。

もっとも何も期待していなかったので、そのこと自体はちっとも残念ではありません。
ちょっと、しらけただけです。
なぜなら、法律によって強い影響を受けるはずの人たちが、口先だけの批判に終始するだけだったのだから、実際には彼ら自身が自分には無関係だと考えていると白状しているも同然ですから。
記者クラブみたいな閉鎖的な世界で適当になれ合っていれば、そりゃ間違っても逮捕されたり処罰されたりはしないでしょう。
あるいは、彼らの言う「天下の悪法」という評価自体がいい加減なデマだったとか。法律の必要性は内心認めつつ、ポーズとして反対姿勢を取っただけかもしれません。

社会の木鐸ということばがありますが、あれ、いったいどんな音がするのでしょう。
想像するに、「ペコン、ボコン」と実に情けない音を立てるのじゃないでしょうか。
少なくとも、あの夜空の下に響き渡ったフライパンの音とはまったく異なる種類の音色であることは確かでしょう。

2013年12月7日土曜日

朝のミルクコーヒー

宿で出されたコーヒーが美味しくて、思わず作り方を主人に尋ねると、イタリア製のコーヒーポットで淹れているとのこと。
実は方法は知ってはいたものの、その仕組みを考えるとさほど美味しいものじゃないだろうと勝手に決めつけ、これまで関心がありませんでした。
しかし先入観に捕らわれてはいけない。
善は急げと、町の台所用品店で同じポットを手に入れ、次に滞在したアパートでコーヒーを淹れてみました。


それが、やっぱり美味いんです!

濃厚なコーヒーと暖めたミルク、そして角砂糖をカップに入れると、香り豊かでこっくりとしたカフェラテが出来上がります。
私が手動で淹れるエスプレッソベースの自慢のカフェラテより、簡単で確実に美味い。
大袈裟かもしれませんが、かつて京都のイノダ三条店で飲んでいたミルクコーヒーに負けず劣らずの味でした。


アパートの近所にある数軒のスーパーで、比較的手に入りやすそうなコーヒーを何種類か買ってきました。
向こうではコーヒーはドリップ用の中挽きのものより、エスプレッソ用の細引きの方が品数が多いようです。
カフェや食堂でコーヒーを注文すると、特に指定しない限りはエスプレッソが出るので、そっちの方が一般的なのかもしれません。


ちなみに、この器具を直火式エスプレッソという呼び方もあるようですが、それはちょっと違うように思います。
エスプレッソというのは外から圧力を掛けて一気にコーヒーエキスを抽出したものをいいますが、こちらは沸騰水の圧力で自然に抽出するのですから、構造的にイタリア式のパーコレーターと呼ぶのが正確なような気がします。
どう呼ぼうがそのおいしさには変わりないですが。