2011年7月31日日曜日

「おべんとうの時間」



「あなたのおクニは、どんなところ?」と尋ねられたとしよう。さて何と答えるか、ずっとそのことが引っかかっていた。そしてこの本、「おべんとうの時間」を読んで、そのヒントが見つかった。わたしたちはどのような土地に暮らし、どんな家族がいて、毎日お昼に何を食べているのか。これが説明できれば、外国人に自分のクニ、日本のことが伝わるのではないだろうか。

登場人物ひとりあたり4ページの写真と文章が、このクニ全体を表現する大きな絵の、そのモザイクのかけらのように配置されている。それぞれのお弁当に、その数だけの知恵と工夫があり、細やかな愛情がある。変化のある様々な土地と、多様な職業、そして家族の物語。これら雑多な要素が、ひとつの平凡な弁当に反映されていると思うと感動的ですらある。またそれ以上に、弁当の写真より、カメラの前に立つ日本人の姿が、なんともチャーミングで素晴らしかった。

本の中で一番気に入ったのは、鶴岡の女性の話。ある日のこと、自分の食べているお弁当が、先祖が代々守った土地の作物だということに気がつき、家に帰って仏壇に手を合わせたというくだり。暮らしている土地と、ご先祖さんと、食べ物とのつながりを意識して、自分がその中で生かされているという充足感だろうか。大都市では味わえない種類の、地味だが豊かな幸せを想像した。経済的合理性からはまるでナンセンスなんだろうけど、地産地消ってココロの問題として大事なんだよな。わたしも、せめてベランダのプランターに手を合わせなくては。

冒頭に貼り付けたのは、とても気に入っているガス会社のテレビCM。これ見るたびに、いつかは母に礼を言わなくてはと思っている。

2011年7月30日土曜日

「英国王のスピーチ」

今週から妻、不在。「羽、しっかり伸ばしなさい。」と、言い残して出かけていった。えぇ、えぇ、言われんでもアホウドリみたいに伸ばしますさかい、いらん心配せんでよろし。

さて、手始めに映画など。いつもなら夕食時間と重なって観られない、名画座のレイトショーなど楽しみましょ。それで行ったのが「英国王のスピーチ」。良い映画です、80点。誰にでもわかりやすい率直なストーリーで、しかも画が非常に美しい。それで多くの映画賞を貰ったのは、謂わばお約束と言える。物語が希薄になっていく現代で、英国の複雑な歴史物語が際立ってくるのは当然のことだ。ヘレン・ミレンの映画が大きな賞を取ったのも同じ流れか。こちらは政治サスペンスみたいで大いに楽しめた。イギリス映画界はこの先も、王室だけで十分に食べていけそうである。

ただ、この映画は少々味わいが足りない。型にはまった安定感はあるが、これから先何十年も見るに耐える作品かというと、さてどうかな。普遍の部分が平板で影のディテールがなく、ユニークの部分が浮いて見える感じ。それで80点という評価にした。最初のアイデアの段階で、これは賞を狙えて、世界中で興行成績が上げられるかも、という助平な気持ちが強すぎたのではないだろうか。

2011年7月24日日曜日

味見する


この週末、発酵中の味噌の様子をチェックした。このところ一段と発酵が進んだみたいで、密封したビニール袋の中からも、甘い味噌の香りが立ち上る。色も一段と深みが増し、眺めているだけでも唾が出て、こりゃもう堪らんという段階。

ちょうどキュウリが何本かあったので、味をチェックしてみようということになった。初めて味わう「手前ミソ」。仕込んで半年が経過して、すでに味噌の骨格は完成している。塩味はするが、麹が強いためか、むしろ甘く感じる。もちろん、大豆のうま味もしっかりと。熟成は、想像以上にうまく進んでいるようだ。だが、まだ若い。塩分と糖分、うま味が溶け合っていない。コクに欠けると言うべきなのか。それでも市販されている味噌よりはるかに美味い。自家製のピチピチと生きた味噌を味わうと、もう市販のものには戻れないかも。

2011年7月18日月曜日

土用干しの朝


そろそろ天日干ししなくてはと考えていたら、超大型台風が接近してきた。台風が通り過ぎたあとでは風が強くて適さない。ならばチャンスは、その直前か。日の出前に起床して天気を確かめると、強い風は収まり半日程度は晴れていそうだった。

テレビを点けると、ちょうどサッカーが始まったばかり。素人目には、ちょっと勝ち目のないゲームと映った。梅と紫蘇を丁寧にザルに並べて日に当てる。その間に、ちらちらとゲームを観戦しては、わが軍の粘りに感嘆した。そして勝てそうにない相手に先取点を取られて、むしろホッとする。これは勝てない相手ではないな。

ベランダの梅を何度かひっくり返しに出入りしている間にも、ゲームは進行して事態は思わぬ方向に動いた。選手の表情の違いが、ゲームの勝敗を告げている。彼女たちは勝ちを確信していると、直感的にそう思った。そして梅に朝日が当たって、心地よい風を受けるころ、歴史的ゲームの幕は下りた。

2011年7月17日日曜日

新しい冷蔵庫


7月の電気使用量、203kWh。前年同月比、マイナス12パーセント。連日の猛暑だが、頑張ってエアコンを使わなかったのが効いている。その代わり、家中の窓を全開にしているので、土埃が吹き込んで掃除に追われる毎日である。

さて、ここから一層の節電をするために、このたび新しい冷蔵庫に取り替えた。これまでも何度か、冷蔵庫を替えたいが気に入ったものがなく困っていると書いた。そうこうしているうちに、猛暑の影響なのか、単に寿命なのか、冷却能力が低下してきて、必要性に背中を押される形でエイヤッと決めた。

ほどほどの容量の2枚扉で、冷凍スペースが広く、庫内が単純明快、余計な機能が付いていないもの。そういう基準で国内メーカーを検討したが、結局たどり着いたのは日本製ではなかった。そもそも6社もある国内メーカーに、その基準をクリアする製品など皆無だったのだ。該当メーカーの知名度はなく、さすがに購入に迷ったが、製品そのものに好感が持てたのが決め手になった。

たぶん、日本の製品が外国で受け容れられたのも、そんな感じじゃなかったのだろうか。貧乏国の粗悪品のイメージしかなかったが、実際に使ってみると意外に悪くない。値段の割に性能がよく、デザインだって悪くない。クルマだって、家電だって、そういうふうに頑張って海外市場を開拓したはずだ。その当時のメーカーの気概は、いまどこにあるのか。少なくともわたしには、敢えて日本製を選ぶ理由が、どこにも見つからないのだ。

2011年7月16日土曜日

梅干し作業


紫蘇を買ってきて、梅に漬け込んだ。洗った紫蘇の葉を一晩干して、翌朝の涼しい間に作業をした。その干した葉をバケツに入れて、上から塩をまぶして、水分が出るまでしっかりと揉み上げる。


両腕に体重をかけて2,30分も頑張ると、次第に紫色の汁が出てくる。ここまでで、もう汗だくだ。


それを十分に搾って、かすかすの団子状にする。


それから団子を解して、先に漬けていた梅の間に入れ直して作業は終了。予想していた以上の重労働だったが、梅の爽やかな香りと、紫蘇の何とも言えないいい匂いで、気分は最高である。

どうなることかと思ったが、ようやく梅干しらしくなってきた。だがスケジュールは遅れがちで、気持ち焦っている。一方、みそは元気に発酵し続けている。実りの秋が近づく♪♪

2011年7月12日火曜日

マチ付き封筒


お金持ちになりたければ、立派な長財布を持つこと。しかも、毎年新しいのを身につけなくてはならないという話を読んだことがある。さらに最近話題の本では、財布の値段の200倍がその人の年収になるのだそうだ。ちょっと頑張っていい財布を使うと、あなたはたちどころにお金持ち。そんな高価な財布がどこで買えるのかは知らないが、何はともあれ今どき景気のいい話である。

生憎わたしは、財布そのものには全然関心がなく、持ち歩くのはカードが2枚と数枚のお札が入る、ささやかな小銭入れ程度の財布。支払いはもっぱらカードだし、加えて変に嵩張るものを持ちたくないというのがその理由である。それで困るのは、財布が小さすぎてほかに何も入らないことだ。そこで手荷物には封筒を常備している。それはそれでけっこう重宝していて、封筒がそのままメモ用紙になったり、時には臨時の財布になったりと使い勝手は悪くない。当然のことだが、傍目にはみっともなく見えていることだろう。

閑話休題。先日mujiの店頭で、在庫処分の封筒を見つけた。丈夫な素材で出来ていて、留め具の付いた、ちょうど頃合いのサイズの封筒である。マチ付きなので、メモ帳や筆記具などの文房具、もちろん望めば分厚い札束も入れられる(笑。わたしの場合は、旅行に出るときなどには、パスポートや外貨等の貴重品を保管するのに封筒を使うので、こういうしっかりした製品は非常にありがたい。というわけでこの封筒、市販のありふれた長財布に満足しないへそ曲がりにお薦めしたい。ただしこれを財布として使うと、財布200倍の法則からは、ほぼ収入がなくなることを意味するようである。

2011年7月9日土曜日

梅雨明け


新宿まで自転車で行く。暑くなりそうだったので、首に手拭いを巻き、水筒持参で出発をした。大通りに出ると、大勢の人たちが上り車線を走っていた。こちらが懸命にペダルを踏んでいる横を、スマートなスポーツ車がすいすいと追い越していく。わたしのは変速ギヤがついていないので、幾ら頑張ってもお手上げなのである。ぼちぼち、新しい自転車を組んでみようか。

街を歩いていてちょっと気になったのだが、今日のような猛暑でも、子どもに帽子を被せていない親が多い。顔を真っ赤にして、辛そうに歩く子どもたちを何人も見た。わたしの子どもの頃は、夏になると口喧しく、帽子を被れと言われ続けたものだが。あの当時より、今のほうが暑いのだから、絶対に帽子が必要だと思う。もしかして、古い常識が変わったのだろうか。

今日は、電力会社に契約アンペア数の引き下げ工事をしてもらった。これまで30アンペアだったのを20アンペアに。直接に節電とは関係ないことだが、もはや30アンペアが必要になる生活には戻らないと考えたからだ。年間3000円程度の家計の節約になる。近い将来、原発廃止に伴い大幅な電気料金引き上げがあるだろうから、その差額はもっと大きなものになるだろう。

2011年7月2日土曜日

ドみそ♪ドみそ♪ 2


前回の報告から、はや5ヶ月が経過していた。我が家の味噌は、その間にも静かに発酵を重ね、保存容器の外までいい匂いを漂わせている。あのもろみの香りだ。強い味噌の香りと共に、いくぶん醤油の香りが含まれている。小学生の頃、遠足で醤油工場に行ったことがあるが、ちょうど醤油樽の周囲が、こんな匂いだったのを思い出す。

色合いとカビの有無を確かめるため、真っ白なトレイにおいて写真を撮った。6月に入り気温が高くなってきた頃から、赤みがかった茶色に深みが増してきた。色といい香りといい、もう立派に食べられる段階に達していると思うのだが、空気が入るとカビが生えるので決して味見してはいけないと言われている。新鮮なキュウリに出来たての味噌を乗せ、頭からガリガリと囓ってみたい。どんなに美味いだろうか。あと、3ヶ月の我慢である。


それからもうひとつ、次は梅干しの途中経過。塩をまぶした梅から、かなりの水が出た。もう少ししたら、一旦梅を取り出して干し、紫蘇と合わせて再び漬け込まなくてはならない。

100年の人生

テレビCMで”人生100年”という言葉が出てきて、ちょっとびっくりしました。数年前から、100年を前提に人生設計すべきということが語られるようになってきましたが、もはや常識のレベルにまで上がってきたということでしょうか 人が当たり前に100歳まで生きる時代が到来するなんて、少し...